正直、/helpで満足していませんでしたか
Claude Codeを毎日使っています。設計はfable5、実作業とテストはsonnet5、というくらいには手に馴染んできました。ただ、スラッシュコマンドをちゃんと把握しているかと聞かれると、正直怪しかったです。/helpで一覧をざっと眺めて、その場で使いたいものだけ拾って終わり、というのを何度も繰り返していました。
今回、公式ドキュメントを一から読み直して、実務でよく使う・知っておくと便利なコマンドを整理しました。全部を暗記する必要はないと思いますが、存在を知っているかどうかで作業効率がだいぶ変わるコマンドがいくつかあります。
まず結論:これだけは覚えておきたい
数が多いので、最初に「これだけは」というものを挙げておきます。
| コマンド | できること |
|---|---|
/model [model] |
使用するAIモデルを切り替える |
/status |
現在のモデル・エフォートレベル・アクティブなゴールなどセッション状態を表示 |
/compact [instructions] |
会話を要約してコンテキストを解放する |
/context [all] |
コンテキスト使用量を可視化する |
/permissions |
ファイルアクセス・コマンド実行の許可ルールを表示・編集 |
/mcp [reconnect|enable|disable] |
MCPサーバーの接続を管理 |
/resume [name] |
過去の会話に戻る |
/init |
プロジェクトをCLAUDE.mdガイドで初期化 |
/cost(/usageのエイリアス) |
セッション・アカウントのAPI使用量を表示 |
/clear [name] |
新しい会話を開始(プロジェクトメモリは保持) |
ではここから、それぞれ実際にどう使うのか、私が実務でどう使っているかも交えて見ていきましょう。
/model:モデルを使い分ける
作業の内容によってモデルを切り替えるのは、地味ですがコスト意識のある使い方だと思っています。
/model opus
/model sonnet
私は設計や方針決めのような「考える」フェーズはOpusに任せ、実際のコード変更やテストのような「手を動かす」フェーズはSonnetに任せる、という使い分けをしています。Pro契約でトークンを節約したいという実務的な理由もありますが、それ以上に「重い思考はOpus、量をこなす作業はSonnet」という役割分担がしっくりきています。CLIの起動時に--modelフラグで最初から指定することもできるので、スケジュール実行するタスクなどはそちらを使う方が確実です。
/status:今どういう状態で動いているか確認する
セッションが長くなってくると、今どのモデルで、どのエフォートレベルで、どんなゴールを持って動いているのか分からなくなることがあります。そういうときは/statusです。
/status
モデル・エフォートレベル・アクティブなゴールなど、今のセッションの設定がまとめて表示されます。長時間の自動実行タスク(無人スケジュール実行など)を仕込んでいるときに、想定通りの設定で動いているか確認する用途で地味に使います。
/compactと/context:コンテキストを使い切る前に
会話が長くなってくると、Claudeの応答の質が下がってくることがありますよね。これはコンテキストウィンドウが埋まってきているサインです。/contextで今どれくらい使っているか確認できます。
/context
/context all
使用量が気になってきたら/compactで会話を要約し、コンテキストを解放します。
/compact
/compact 直近の設計判断だけ残して要約して
引数に要約の方針を書けるのがポイントです。「このファイルの変更内容は残して、それ以外は圧縮して」のように指示すると、必要な情報を落とさずに圧縮できます。何も考えずに/compactとだけ打つより、一手間かける価値はあると思います。
/permissionsと/mcp:安全に任せるための設定
Claude Codeにどこまで自律的に作業させるかは、ファイルアクセスやコマンド実行の許可ルール次第です。/permissionsでこのルールを確認・編集できます。
/permissions
承認モード(デフォルト・編集自動承認・プランのみ・完全自動など)やallowlist/denylistをここで見直せます。無人スケジュール実行のタスクを組むときは、事前にここで許可範囲を決めておかないと、実行中に承認待ちで止まってしまいます。私も実際、無人ランで特定のコマンドが権限拒否されて止まっていた、ということが何度かありました。
外部ツールと連携している場合は/mcpも見ておくと安心です。
/mcp
/mcp reconnect
MCP(Model Context Protocol)サーバーの接続状態を確認し、切れていれば再接続できます。ブラウザ操作系のMCPツールなど、接続が不安定になりやすいものを使っている場合は覚えておくと役立ちます。
/resumeと/clear:会話を使い分ける
作業を中断してあとで再開したいときは/resumeです。
/resume
/resume 昨日のリファクタリング作業
引数なしで実行すると過去の会話一覧から選べるピッカーが開き、名前を指定すればその会話にそのまま戻れます。逆に、今の会話をいったん片付けて新しく始めたいときは/clearです。
/clear
プロジェクトのメモリ(CLAUDE.mdの内容など)は保持されたまま会話だけがリセットされるので、「同じプロジェクトで別の話題に切り替えたい」ときに便利です。
/init:プロジェクトの土台を作る
新しいプロジェクトでClaude Codeを使い始めるときは、まず/initを実行するのをおすすめします。
/init
プロジェクトの構成を読み取ってCLAUDE.mdのひな形を作ってくれます。ここに「このプロジェクトではこういうルールで作業してほしい」という指示を書き足していくと、以降のセッションで毎回同じ説明を繰り返さずに済みます。私のプロジェクトでも、無人スケジュール実行のルールや禁止事項はほぼ全部ここに書いています。
/costと/usage:使いすぎに気づく
地味に大事なのがこれです。
/cost
/usage
/costは/usageのエイリアスで、現在のセッションおよびアカウントのAPI使用量とコストを表示します。長時間の自動実行タスクを組んでいると、気づかないうちに使用量が積み上がっていることがあるので、定期的に見る習慣をつけています。
覚えておくと得するその他のコマンド
ここまでのコマンドほど頻度は高くないものの、知っておくと「あ、これでよかったのか」となるコマンドをいくつか挙げておきます。
/agents— サブエージェントの設定を作成・管理する画面を開きます。複数の役割を持つエージェントを使い分けたいときに使います。/review [level] [--fix] [--comment] [target]— diffのレビューを実行します。--fixを付けると指摘を自動修正まで行います。/diff— 未コミットの変更をインタラクティブなビューアで確認できます。/doctor— セットアップの診断と修復を行います。挙動がおかしいと感じたら最初に試すコマンドです。/rewind— コードと会話を特定のチェックポイントまで巻き戻します。「AIに任せたら思っていたのと違う方向に進んでしまった」ときの復旧手段として覚えておくと安心です。/add-dir <path>— 作業ディレクトリを追加して、別の場所のファイルにもアクセスできるようにします。複数リポジトリをまたいだ作業をするときに使います。/bug [report]— バグ報告や会話の共有を行います。おかしな挙動に遭遇したときはここから報告できます。/hooks— ツールイベントに対するフック設定を確認できます。特定の操作の前後に自動で何かを実行させたい場合の入り口です。
カスタムスラッシュコマンドも作れる
ここまでは組み込みのコマンドでしたが、自分専用のコマンドを作ることもできます。.claude/commands/deploy.mdのようなファイルを置くだけで/deployコマンドとして使えるようになります。同じことは.claude/skills/deploy/SKILL.mdという形式(スキル)でも実現でき、公式ドキュメント上ではカスタムコマンドはスキルの仕組みに統合された、という位置づけになっています。同じ指示を毎回コピペしているな、と感じたら作ってみる価値があります。
まとめ
正直に言うと、今回調べ直すまで/contextや/rewindあたりはほとんど使っていませんでした。特に/rewindは、AIに任せた作業が想定と違う方向に進んでしまったときの安全網として、もっと早く知っておきたかったコマンドです。
全部を最初から覚える必要はないと思います。まずは/statusと/contextで今の状態を把握する癖をつけて、困ったときに/helpで探す、というくらいの距離感で十分使いこなせるようになるはずです。


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